企業評価システムの変遷

-「企業の評価と現状分析」から「企業の将来の方向性を提言する」システムへ-

企業評価システムの変遷

上図は、企業評価システムの変遷を示しています。ご覧の通り、概ね5年を目途にブラッシュアップさせてきました。

当研究会の評価システムは、当初より企業の評価と現状分析について、定性面を充実させた分析に主眼を置いてきました。中小企業は、製造業、卸売業、小売業、サービス業があり、それぞれ評価する指標や項目が異なることから、2012年までは、企業の業種ごとに分析をおこなっていました。

その後、2012年度には、4つの業種を統合させ、加えて企業経営者等からヒアリングした内容をデータ化し、業種統合版「中小企業の経営革新のための評価システム」として完成させました。

さらに、2017年度には、データをインプットすれば、各項目の指標および総合評価が自動的に算出できるように改良を加えるとともに、財務分析では、中小企業実態基本調査(中小企業庁)における業種ごとの「財務データ」との比較分析ができるようにバージョンアップを図りました。

一方、当研究会においては、この間、企業診断も随時実施しており、中小企業を取り巻く環境の変化や企業からのニーズに対応するため、「企業の評価と現状分析」から「将来展望の方向性を提言できる」システム構築を模索した結果、2022年10月に「企業評価システム」を完成させました。
 *東京都中小企業診断士協会T-SMECAデジタル2022年10月号で抄録をご覧いただけます。