「事業制評価」とは?

コラムの二回目です。今回はペンネーム「ハリマオ」が担当します。私は当研究会の骨子である「事業性評価」について説明させて頂きます。

「事業性評価」とは、単にその会社の財務諸表(定量情報)だけではなく、企業の経営方針・戦略や強みその他会社の有形・無形の経営資源などを加味した定性的な情報も併せて総合的に評価するものです。
我々、企業評価システム実践研究会は、「事業性評価」を織り込んだ独自評価ツールで企業の持つ経営資源を、ヒト・モノ・カネそして情報を含めた視点から眺め企業の実態を立体的に把握します。

企業評価システム実践研究会_コラム_「事業性評価」とは?

実際の事業性評価には、まず依頼企業の財務諸表を基に財務分析から始まります。決算数値の分析を通じ実際の企業業績から、収益性や成長性、安全性などの時系列の変化を読み、同業界の企業平均値と比較して会社の位置を掴みます。
特に、資産は健全性を、負債は網羅性を吟味すること。長期滞留の売上債権や棚ざらし在庫は無いのか等がその一例でしょう。その辺は財務諸表による定量分析だけでは足りない場合もあるので、経営者ヒヤリングで定性的な質問を項目に含め補完します。

また、評価者のばらつきを少しでも軽減する様に、標準的な質問項目を記したチェックシートを当研究会は用意しています。勿論、支援する対象企業は多種多様で、企業状況や要望等も異なっていますので、適宜補足してヒヤリング項目をまとめます。
この他、依頼企業のホームページや履歴事項全部証明書(商業・法人登記簿)等、開示された情報を事前に読み解き、予備的な準備を済ませて、経営者インタビューに臨みます。

中小企業における経営者の役割は多岐にわたりますが、経営即ち営みを続ける要石として、企業を操舵し推進することであり、特に小規模企業の場合、その役目の重みが倍加します。その経営者とのインタビューは、事業性評価でも特に大切なものと心得ます。
このインタビューを通じ、経営者の人柄、経営姿勢、企業文化、管理体制などが汲み取れますし、その他の質問を通じ、事業内容、製品・サービス・技術力、商流・物流など、ヒト、モノ、カネに関する多くの定性的情報を入手していきます。


こうした手順で得られた情報を基に、内外環境分析(PEST等)を行い、競争状況やシェアーをポジショニングで描き、クロスSWOT分析で取り組むべき課題を抽出し、業績貢献度や緊急性を加味し、それらの位置づけを行う等、事業性評価を進めていきます。


当研究会は「企業評価システム実践研究会」の名前が示す通り、依頼企業の経営革新に資する事なので、当然ながら実現可能性を第一義とする提案を致します。依頼企業の持てる経営資源を基軸に置き、これらを最大限に活用したり、最小のコストでより多くの成果を探る手段を模索していきます。
当研究会は、金融、製造、商社他等、色んな業務の経験者で構成されおり、バラエティに富んだメンバーで実践的な提案が出来るものと自負しております。

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